2022年3月13日(日)、乃木浜総合公園(下関市)で県中央大会が幕を開けました。
YSSは、これまでチビリンピック中国大会に3度出場し2回優勝、駒を進めた全国大会では準優勝を経験しています(2006年第9期生、決勝:山口SS0ー1名古屋グランパス)。

ところが、それ以降は結果が出ず、2011年からは市の予選敗退が続きました。
そんな中、今期、25期が県大会出場、ベスト8を達成することができたのです。

山口ブロック3位上がりのYSS1回戦の相手は、宇部ブロック1位のクレフィオ。
1月19日に練習試合をさせてもらったものの、全く歯が立たず大差で敗退している相手です。

ところが、試合が始まると全く臆することなく自分たちのプランを徹底してやり通し、
0-0で迎えた第3ピリオド9分、待望の得点が決まり1-0で勝利という奇跡を起こしたのです。

駒を進めた準々決勝の相手は優勝候補筆頭のレノファ。
5年生が9人、3年生6人を加えてようやくチームが成り立つYSSとの実力差は明らかです。
しかも1回戦11-0で快勝のレノファとは対照的で、格上チームとの激闘を繰り広げやっとの思いで勝ち上がったYSSとの消耗の違いも歴然でした。

ところが、そんな中始まったレノファ戦でも、簡単には得点を許しません。
結果的には、各ピリオドで1点ずつ失い0-3ではありましたが、選手個々の成長度などは目を見張るものがありました。

敗れたとはいえ、できたことへの自信とできなかったことを認める潔さなど心が整った姿は大変かっこよかったです。
しかも、試合後ゴールポストの片付けなど率先して行う姿は美しかったです。
この成長こそが、チームのモットーである「可能性へのチャレンジ」がもたらしてくれた果実です。

ここまで、成長させてくれたのは、目標を与え努力の機会をくださったビッグな今大会のおかげです。
JAさんや県協会の運営の皆様には深く感謝申し上げます。

また、対戦してくださったクレフィオさん、レノファさん、その他これまでお世話になった多くのチームのおかげです。

そして、何より互いに信じあえるYSSの仲間、指導スタッフ、保護者、応援してくださるすべての方との出会いと絆のおかげです。

さらに忘れてはいけないのはOBの存在です。
この日も、フットサル全国大会でベスト8に輝いた19期の保護者会長隅野さんも会場に駆けつけてくださいました。
19期も、選手がそろわず苦しい中14期以来の全国大会だったのです。
苦しい状況が続く中、たとえ人数がそろわなくても「可能性へのチャレンジ」というチームのフィロソフィーを信じてやり通してくれたOBがあるからこその今日です。

結果だけ聞くと、全国準優勝、全国ベスト8、今回の県大会ベスト8はレベルが違うように捉えられるかもしれませんが、それは違います。

YSSがめざす「可能性へのチャレンジ」は、全国だろうが県だろうが市の予選だろうがどのステージでも全く変わるものではありません。
YSSがめざす「可能性へのチャレンジ」は、その年、その子どもにとっての最大限をめざすわけなので、それが全国の場合もあれば市大会の場合もあって然るべきで、チャレンジの尊さは全く変わりません。
例えば、ワールドクラスの選手が日本一になったからとて褒められるものではないし、逆に全く勝てないチームが市で1勝あげたら、それこそ一生の宝物になるのではないでしょうか。

むしろ、市で勝てないときに、一緒にもがき苦しんだパートナーこそが尊い存在となることもあるでしょう。
脈々と続くYSSの歴史で、華々しくともそうでなくともぶれることなく「可能性へのチャレンジ」を一緒にやり通してくれたOBに改めて感謝する次第です。

いずれにせよ、YSSは勝てばいいとは全く思っていません。
市であれ、全国であれ目標をもって「可能性へのチャレンジ」を実践する選手が集い、真っすぐな眼差しで取り組む姿こそが大切です。
そして、このような取組から産み出された結果だからこそ感動が湧きあがり、サッカーの神様の存在に気付かされるのです。

全ての皆様に感謝いたします。
そして今、努力する才能をもった心の美しい選手、選手とチームの成長を祈り拝んでくださる保護者の前に、希望の光が差し込んできました。